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谷中喃々堂


谷中、ときどき京都
by kitokito-kamome
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梔子の生垣

今日はいつもよりちょっと早起きして。
三浦坂を上って右手に曲がると、ヒマラヤ杉。


梔子の生垣_b0188769_22443342.jpg



このヒマラヤ杉、喋々喃々にも出てくるのですが、その話はまたの機会に。

既にここを歩いている時点で、ほのかにジャスミンに似た香りが漂ってきます。
目的地に到着~。


梔子の生垣_b0188769_22452049.jpg



ヒマラヤ杉のお向かいの道に、立派な梔子(くちなし)の生垣があります。

夏の梔子は、春の沈丁花、秋の金木犀と並んで、日本の花の「三香」といわれることがあるとか。


梔子の生垣_b0188769_22473454.jpg



この花は、夜湿り気の多いときに、よく香りが立ちます。
夜の昆虫を誘いこもうとしているらしい。


「梅雨空の 曇りがちなる 夕闇に 匂ひと咲きぬ くちなしの花」


梔子の生垣_b0188769_2248516.jpg



ぽってりとした花びらの、にぶく光るような白さ。
この花に、純潔清楚な乙女の姿を重ねた西欧の物語があるそうです。


梔子の花は一斉に咲かず、一輪一輪、自分のペースで咲き、
茶褐色になって、落ちていきます。


梔子の生垣_b0188769_22483213.jpg



また、梔子の実は、古くから黄色の染料として使われ、
秘められた恋の意味をこめて歌に詠まれていました。


梔子の生垣_b0188769_22485410.jpg



花の香りに誘われた昆虫のように、生垣にすいよせられました。
立ち去りがたかったです。
by kitokito-kamome | 2009-06-25 22:52 | 日々のこと
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