谷中喃々堂


谷中、ときどき京都
by kitokito-kamome
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31

利休にたずねよ

"いわし雲 何を読んでも 泪ぐむ"


b0188769_132741.jpg



谷中の萩寺・宗林寺(→☆)からみた空。
先週末、見事ないわし雲が広がっていました。

しみじみと、秋ですね。

気温も徐々に下がってきて、洋服とかお布団とか、あたたかいものを用意しています。
猛暑だったせいか、秋冬支度をするのも例年より楽しい気がして^^;


b0188769_134341.jpg



読書の秋、ということで文庫化を待っていました第二弾。
直木賞受賞作の『利休にたずねよ』です。
漢字にていねいにルビがふってあるせいか、時代小説ですが読みやすかったです。

美というもの対し、謙虚であり怯えてさえいたようにみえた利休と、彼をとりまく人々の思惑。
利休の真剣さを厭いつつも魅かれてしまう秀吉や、
利休を師と仰ぎながらも違うあり方を探り続ける古田織部が印象的でした。

美って、そんなにあがめて、追求するものなのかな。
そんな痛々しいものだけを、美とよぶのかな。

気づくと気配を感じていて、でもそれを言語化してしまうことすら惜しいようなもの。
わたしはそれを「美」だと認識していて、追求しなくても日々の生活のかたわらにあると思っている。

そんなふうに美に対する想いは違えど、本書の利休の姿には惹きつけられました。


木槿の花 緑釉の香合 韓紅花(からくれない)の高麗の着物。


繰り返されるモチーフにしびれるような色気を感じながらも、
濃茶のようなまったりとした苦さが、口の中に広がっていく。
胸が、くるしい。

そんなふうに感じるのは、いわし雲の季節のせいなのかもしれませんね。
[PR]
by kitokito-kamome | 2010-10-20 01:48 | 日々のこと
<< 水上漫遊 その1 (奈良俣ダム) 雑貨食堂 六貨 × プフレーゲ... >>